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■ 更新履歴・制作の裏側
2026.09.05みんな
サイトを公開しました。これから制作の途中経過、ラフ、没ネーム、
色の試作などを、ここに置いていきます。
Site is up. Work in progress, roughs, scrapped thumbnails and colour tests will land here as we go. ↑ 新しい順 / newest first
■ はじめに
私たちは家族です。漫画を作っています。 「まんがかかぞく」という名前は、まんがか(漫画家)の「か」が二つ重なるという、あまりにも単純な由来です。ひとりは言葉を紡ぎ、ひとりは線を引き、ひとりは色を置き、ひとりは全体を見る。それぞれが別の場所から来て、同じ家の同じ机で、同じ物語を作っている。 以下は、それぞれがここに至るまでの、個人的な記録です。
もぐもぐNomNom もぐもぐさん(NomNom-san) 原作・構成 子どもの頃からノートに物語を書いていた。ただし、最後まで書いたことはほとんどない。途中で別の物語が見えてきて、そちらに飛び移ることを繰り返していた。部屋の床には終わらないノートが積み上がり、家族はそれを「もぐもぐの山」と呼んでいた。 十代の頃、高熱を出して一週間寝込んだことがある。その間にノート一冊を最初から最後まで書き上げた。熱が下がった後に読み返すと、自分が書いたとは思えない場面がいくつもあった。誰が書いたのかは、今もわからない。
ある夏、家の近くにいた野良猫に毎晩物語を読み聞かせていた。猫はいつも最後まで聞いていた。ある日、猫が来なくなった。代わりに、別の猫が来た。
物語には終わりが必要だということには、ずっと抵抗があった。でも、漫画という形なら、コマという枠の中で一時停止できる。ページをめくる手が、終わりと続編のどちらも選べる。それが今、漫画を書いている理由かもしれない。
「終わらなくていいから、ここだけは書いておこう」
アジャナ・クローベルAjana Clovel Clover 別名:フクロウちゃん(Fukurō-cham) 作画・キャラクターデザイン 家の壁に描かれていた絵は、アジャナが幼い頃に描いたものだった。一度描いたら消さなかった。家族も消さなかった。塗り重ねていくうちに、壁の元の色が何だったか、誰も覚えていない。クローベルという名前は、その壁に咲いていた(描かれていた)クローバーから来ている。 フクロウという別名がある。夜中に描く絵は、昼間に描く絵と違う人が描いたようになるため、家族がいつの間にか呼び始めた名前だ。フクロウの時期の絵は、線が少しざらついていて、人物の目が開いていることが多い。アジャナ本人は、二つの名前の間に明確な境界線はないと言う。
電車に乗ると、車内の全員の顔をスケッチブックに描く。降りる前にページを破って捨てる。何年も続けているが、持って帰ったことは一度もない。
人を描くことが好きだと言うけれど、正確には「人がいる瞬間」を描いている。誰かが誰かを見ている、誰かが何かを手にしている、誰かがふと空を見上げている。その一瞬だけを線で止める。止めた瞬間に、その人は何かを考え始める。それが漫画のコマの始まりだ。
「壁はまだ描ける余地がある」
砂糖日キツネSugar Day Fox 色彩・背景・アイデアマシーン 色を見る目が違う、と幼い頃から言われていた。空が青いと言われるとき、何段階もの青が見えていて、どの青を指しているのかわからなかった。家族が「あの青」と言っても、十の青の中のどれかを選ぶゲームみたいだった。 十代のある時期、毎日の夕焼けを色鉛筆で記録し始めた。一年分の夕焼けがノートになり、ページをめくると季節が動く。同じ時間、同じ場所から見た空が、一日として同じではない。365日の夕焼けの中に、全く同じ色は一つもなかった。
押し花を色温度順に並べている。暖かい色から冷たい色へ。壁一面に広がった押し花のコレクションは、花の図鑑ではなく、温度の地図になっている。
漫画の色を担当するようになったのは、言葉や線では伝わらないものがあることを知っていたから。同じ「悲しい」でも、青みがかった悲しみと、赤みがかった悲しみがある。それを線だけで描き分けるのは難しい。でも色なら、0.5ミリ違う赤で、別の天気になる。 背景を描くときは、まず空気を決める。その場所の空気の色は何か。湿っているか、乾いているか。それが決まると、建物も人物も、その空気の中に座標を持つ。
「同じ色は二つとない。だから毎日描ける」
喜びアリみんなJoie Ant All 構想・編集 家族の誰かが何かを言うと、それをカードに書いて引き出しに入れる。「面白いと思ったこと」のカードである。数年分のカードがあり、引き出しはジャンル別ではなく、言われたときの季節別に整理されている。春に言われたことは春の引き出し。冬に言われたことは冬の引き出し。理由は聞かれても答えない。 家の本棚を一度、ジャンルではなく「感情の波形」で並べ替えたことがある。怒りの波が高い本、悲しみが長く続く本、途中で急に明るくなる本。家族は最初困惑したが、しばらくすると「あの本は確かにあの位置の方がしっくりくる」と言い始めた。
家族の会話をこっそり録音して、言葉の頻度を数えている。「かもしれない」が一番多い月は、誰かが何かを決めかねている時期だ。「でも」が急増したら、反発期が来ている。
編集という役割は、一番目に立たない仕事だ。でも、物語がうまくいかないとき、大抵は「誰が何をしたいか」が揃っていない。もぐもぐが書きたくなるように、アジャナが描きたくなるように、砂糖日キツネが色を付けたくなるように——その順番とタイミングを調整するのが、蟻の仕事だ。地味で、遅くて、確実。 「みんな」という名前には、自分が個別の存在ではなく、家族全体の状態を観察する立場にいるという意味が含まれている。喜びも、アリも、みんなのものだ。
「誰かが動き始めるのを待つのが、一番忙しい」
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